債務整理についての基礎知識と注意点などまとめ

債務整理の手続きは知識を身に付ければ、ご自身でも可能ですが手間も時間も掛かってしまいます。

債務整理は殆どの方で一生に一度でしょうから、せっかく知識を身に付けても役立つのは一度だけです。そんな時は弁護士などの専門家に依頼するのが良いでしょう。

債務整理は弁護士や司法書士が専門

そんな時でも弁護士に任せると手間も時間も掛けずに債務整理の手続きが進むと言うのが大きいです。債務整理には任意整理や個人再生、自己破産など複数の手続きがあります。借金問題を抱えている方の多くで任意整理が選ばれています。

任意整理の口コミについてはネットでも全国の弁護士事務所や司法書士事務所の評価などをチェックすることも可能です。

過払い金請求では利息制限法に基づいて再計算、払い過ぎた利息があれば戻ってきます。将来利息のカットや3年から5年の分割返済などに応じて貰えるように債権者と任意で交渉を開始します。

弁護士が債権者と交渉しますのでご自身が直接交渉することは無いです。

3年での分割返済では毎月合計で36回、5年での分割返済では毎月合計60回となります。

5年以上の分割返済を認めて貰えるケースはありますが、基本的には3年から5年ですので36回から最大60回の分割で返済できることが任意整理を選ぶ基準となります。

安定した収入が無いと分割返済が続けられませんので任意整理ができないです。

ブラックリストに載り5年間ほどは借入できない、債権者によっては任意整理に応じないことがある、借金の減額が他の手続きと比べると少ないなどその他にもいろいろなデメリットがあります。任意整理では解決できない借金額の場合は個人再生が適しています。

個人再生では3000万円以上5000万円以下と言った多額な借金額でも10分の1までに減額されます。

借金の減額が大きいのでその後の分割返済が楽になりやすい、マイホームを残せる、債権者による給料の差し押さえはできないなどいろいろなメリットがあります。

経営者など借金額が大きい場合は自己破産という選択も

5000万円以上の借金額ではできない、安定した収入が無いとできないですがそんな時は自己破産が適しています。

自己破産ならどんなに多額な借金でも、収入の無い方でも支払い能力が無ければ認められることが多いです。マイホームは失いますが一定以下の財産は残ります。

借金がゼロになるためその後の生活再建が行いやすいのが良い点ですが、任意整理や個人再生よりデメリットが大きいです。

なるべく最後の手段として選びたいところですが、どの手続きが良いのかご自身では中々分かり難いでしょうから弁護士にご相談しながら決めて下さい。

過払い金請求について詳しく解説

テレビのCMでもよく聞く過払い金請求とは一体どういうものなのでしょうか。一言で言うと支払い過ぎた利息を取り返すことになります。

お金を貸し出すときの金利の上限は法律で決められています。借り入れた金額によって金利の上限(年率)が変わるので注意してください。借り入れた元金が10万円未満なら上限金利は20％、10万円以上100万円未満なら18％、100万円以上なら15％になっています。もしあなたがこの上限金利を超えた利率でお金を借り、返済したことがあるなら払い過ぎた分のお金つまり過払い金を取り返すことができます。

但しまだお金を返済し終わっていないなら、過払い金はまず借金の返済にあてられます。なので残っている借金の金額よりも過払い金の方が多かった場合には、お金が戻ってきまます。

次に、弁護士に依頼しても過払い金が請求できないときの主な原因を3つ紹介します。

1つ目は時効です。最後に取引した日つまり完済日から10年以内に過払い金の請求をしないと、請求する権利が失われてしまいます。

2つ目はお金を借りた業者がすでに倒産してしまっているときです。

3つ目は違法業者からお金を借りていたときです。違法業者は上限金利を超えてお金を貸すことが多いですが、社名・担当者名・住所どれもでたらめなことが多いので、過払い金の請求先がわからないため過払い金を取り返すことはほぼ不可能に近いです。

悪徳弁護士にだまされないために

最後に悪徳弁護士の手口とだまされないためのテクニックも紹介します。悪徳弁護士の1つ目の手口は、請求できた金額よりも低い金額を依頼人に伝えて着服するケースです。2つ目の手口は、返済が必要とウソをついてだまし取るケースです。

例えば、「A社から30万円過払い金を請求できたので、そこからA社に20万円返済し残った10万円をお渡しします」と話す弁護士には要注意です。払い過ぎたお金は借金がまだ残っているならまず借金の返済にあてられます。

つまり過払い金が発生した時点でその借入先への返済は終わっているはずです。必要のない返済を偽造し過払い金をだまし取るケースです。

3つ目は返済すべき借金の放置です。複数の会社からお金を借りている場合、過払い金が戻ってくる会社と戻ってこない会社があります。

過払い金請求ができる会社だけに請求して、残りの借金を放置する弁護士がいます。その結果、依頼人はすべての借金がなくなったと思い、放置された借金の利息が膨らむことになります。悪徳弁護士への対応策は、過払い金がいくらになるのかが記載されている書類をもらい、過払い金請求の報告を逐次書類でもらうことです。また弁護士報酬の相場を知っておくことも効果的です。